これまで「環境倫理」というと、原生自然、里山、資源環境などについての議論が中心でしたが、この本では、都市という環境に注目しました。世界人口の半分以上が都市に住む現代では、都市環境こそが人々にとって身近な環境になっているからです。身近な環境を舞台にして、人々が規範をつくりだしていくことを目指し、子どものころの秘密基地づくりや、まち歩き、地図作りといった話題をからめて、読みやすく、わかりやすく、環境倫理を論じています。環境倫理学のテキストとしても読めますので、関心のある方はぜひ手にとってみてください。