「斎藤信治さんは、中央大学(法科大学院)で刑法を教えている。人の生命に関わる刑法と医事法学に関心をもち、これまで安楽死、尊厳死、薬害エイズなどの問題に関わってきた。」哲楽第3号、pp.45より

          

「京都大学に入学した当初の児玉青年は、 生命倫理学の常識的な言葉さえ知らなかったという。日本に生命倫理学を導入した加藤尚武先生の授業で倫理学を学び、その面白さに目覚めて研究を始め・・・」哲楽3号pp.3-10。

         

功利主義とは何か

2012年1月30日

 

「功利主義って何ですか? 5 分で簡単に解説してください」と無茶なお願いをしたところ、 すぐに四つの特徴が挙がった。一つは、何かの行為を「よい」とか「悪い」とか評価する際に行為の結果を重 視する「帰結主義」。二つ目は、この帰結=結果の中で人々の幸福を重視する「幸福主義」。三つ目は、全体の 幸福を考える「最大多数の最大幸福」、そして最後は、一人を一人以上には数えない「公平性」だ。

          

戸田聡一郎さんは、東北大学の学生時代、脳科学の研究室で猿やラットや人を使った実験をしていた。挫折していたころに、「生命倫理学」の授業で倫理学に出会い、夢中で議論に参加した。哲楽3号pp.21-27より。

          

「加藤尚武さんは、東京大学でヘーゲル研究者を志していた 1950 年代に、DNA の構造式が発見されてから 20 年後に遺伝子組み換えの可能性が示唆された時期を見逃すことはできなかった。」哲楽第3号pp.12-19より

          

「金森少年は、コミュニケーションに自信がなく、大学時代東京に出てきたときにも、人との接触に戸惑うことがあったという。そんな「私と世界とのしっくりいかなさ」 から解放してくれたのが、哲学だった。」哲楽第3号pp.28より

          

「田中朋弘さんは、熊本大学で倫理学を教えている。大阪大学でカント倫理学についての博士論文を書い ていた時期に、生命倫理、ビジネス倫理などの応用倫理学の研究を始めた。カントの専門家というと、 義務論を厳格に適用する研究者としてイメージされるかもしれない。」哲楽第3号pp.38-45